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中央公民館
2021.4.16

サポーターによるパソコン操作の学習活動がありました

皆さん、こんにちは。

中央公民館では毎日、たくさんのグループさんが活動されています。
ダンスや体操など身体を動かすものや、工作や絵画、または会議など内容は様々ですが、その中のひとつ、「宝塚BPC」さんの活動を紹介します。

「宝塚BPC」さんは、音声読み上げソフトのユーザー・サポーターによるパソコン操作の学習・教え合い、様々な情報交換、交流の場として活動されています。活動日は月2回。システムエンジニアであった代表の井上さんが、視覚障碍の方のパソコン操作のレベルアップのために、質疑応答しながらサポートされています。

「視覚障碍があるのにパソコン?」と思われる方もいらっしゃるかと思います。私も活動を見学させていただくまでは、どのようにしてパソコンの画面などを認識されているのか疑問に思ったので、井上さんにお話を伺ってみました。
井上さんは「視覚障碍者こそパソコンを!」と熱のこもった声で話されました。
パソコンソフトには、色々と便利なものがあり、それらを使いこなせば、視力に障碍があっても、なんら問題はないのだそうです。
その一つが「スクリーンリーダー」。これは、パソコンの画面を音声化してくれるソフトのことです。たとえば、パソコンが起動したときには「98リーダー、デスクトップ」と読み上げ、パソコンが起動したことを教えてくれます。また、文章の入力場面では、日本語の特徴である同音異義語を読み上げてくれます。たとえば「恵美子」という漢字は「恵みのけい」「美しいのび」「子供のこ」という具合(これを詳細読みと言います)です。また、キーボード上のどのキーを打ったかも教えてくれますし、パソコンの設定画面やエラーメッセージなども読み上げてくれるので、全盲の方でもパソコンを使うことができます。

確かに操作されている皆さんは、耳にイヤフォンを装着しておられました。中には、スマホと連動させてパソコンを操作されている方も。

他にも「ホームページリーダー」という、ホームページを読み上げてくれるソフトや、パソコンとイメージスキャナを使って印刷物や本を読ませることができるソフトもあるそうです。
読書については、これまで点字版が発刊されている本しか読むことができなかった視覚障碍者の方々にとって、飛躍的に読める本が増え、とても喜ばれているということ。

人間は情報収集の7割を視覚から取り込んでいるため、視覚障碍者は情報障碍者と言われてきたそうです。
パソコンを使いこなすことによって、健常者との「情報格差」が埋められる。だからこそ井上さんのおっしゃる「視覚障碍者こそパソコンを!」なんですね。

グループメンバ―さんたちが、積極的に井上さんに質問したり、一生懸命パソコンを操作する姿に、ITってすごい!と改めて感じました。

井上さんは、今後自分のようなサポーターを増やしたいと願っておられます。ご関心のある方、中央公民館までお問い合わせください。

※参照:月刊「ノーマライゼーション 障害者の福祉」


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